うんち(便)の色は、なぜ茶褐色?
便はただの排泄物ではありません。うんち(便)の出る量や回数、ニオイ、色は二度と同じものはなく、今のあなたの健康状態を反映している大切な情報源となります。まさに便は健康のバロメーターなのです。体からのお便りを毎日しっかり受け取って観察することをおすすめします。
うんちは何からできているの?うんちの構成比
健康な人のうんちはバナナ状でおよそ8割が水分です。残りは、腸から剥がれた粘膜などの細胞や食物のカス、腸内細菌(生菌・死菌)です。先の説明でうんちの色は、胆汁に含まれるビリルビンの影響といいましたが、ビリルビンは腸内のpH値によって変化します。このpH値には腸内細菌が関わっており、善玉菌が優位なときは酸性に傾いて黄褐色になり、悪玉菌が優位なときはアルカリ性に傾いて黒っぽい色になります。
健康バロメーター、うんちチェック!
上記は、うんちの状態をチェックするために国際的に使用されている便を測るものさし「ブリストルスケール」です。この表からいえば【4】ふつうの便が理想的といえます。日頃からうんちの状態をチェックすることで、その日のコンディションを読み取ることができ、何か変化があれば食事や生活習慣を見直すことで、健康管理にいち早く対応できるようになります。
理想の色は、黄褐色~茶褐色
黄褐色~茶褐色
善玉菌が多いと腸内は酸性に傾き、
健康的な黄褐色の便になる
黒っぽい焦げ茶色
悪玉菌が多いと腸内はアルカリ性に傾き、
便秘や宿便の色になる
善玉菌が多いと腸内は酸性に傾いて、健康的な黄褐色の便になります。逆に便が腸内に留まる時間が長くなったり、肉や脂質が多いものばかりを食べると悪玉菌が増えて腸内はアルカリ性に傾いて黒っぽい焦げ茶色の便になります。
理想の形は、表面がなめらかで適度にやわらかい
腸内の通過時間が最適な便は、水分をほどよく含んでいるため、理想的な硬さで、いきまずにストーンと出るようになります。腸内に留まる時間が長くなるほどに便は硬くなり、逆に通過時間が短すぎるとドロ状の便になります。便秘のときは水分をしっかり摂りましょう。
強いにおいは、悪玉菌が増えているサイン
善玉菌が多いと
においが気にならない
善玉菌を増やす食生活をすると腸内細菌のバランスが良くなり、便やおならの刺激臭が気にならない。
悪玉菌が多いと
においがきつくなる
動物性タンパク質や脂質を摂りすぎると腸内は悪玉菌優勢となり、においの強い物質が作られる。
便やおならの刺激臭は、腸内細菌叢のバランスが崩れているサインといえます。悪玉菌のエサとなる肉などの動物性たんぱく質や脂っこいものを摂りすぎると、腸内は悪玉菌優勢になり、においの強い物質が作られるようになります。善玉菌を増やす食生活を心がけましょう。
まずは、自分のペースを把握しましょう。
理想的なうんちは、バナナ1~2本分が目安になります(食事の量や内容による)。また、排便のペースには個人差があり、1~2日でないのが普通という人もいれば、毎日出ていても残便感や膨満感(腹部の張り)を感じる人もいます。まずは自分のペースを把握することから始めましょう。