Freeze-dried natto powder納豆粉末の特徴
研究対象となる納豆粉末
(納豆カプセル)について
江北町産大豆×sonomono納豆菌
でつくった納豆粉末
今回の実証試験の対象となる納豆粉末は、江北町産大豆とsonomono納豆菌でつくった納豆をまるごとフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化した完全無添加の納豆100%パウダーです。フリーズドライで粉末化することで、納豆の優れた栄養成分を余すことなくバランス良く摂ることができるだけでなく、生きて腸まで届く〝芽胞状の納豆菌〟も効率的に摂ることができます。今回の実証試験では、この納豆粉末を植物性カプセルに充填したものを町民モニターに摂取していただきました。
”何も足さない、引かない”
完全無添加の納豆粉末カプセルができるまで
1. 江北町産大豆
江北町有機研究会が栽培した大豆フクユタカを100%使用。一粒ひと粒がふっくらしていて品質が良いのが特徴です。
2. sonomono納豆菌
茹でた大豆に、sonomono納豆菌を振りかけて納豆に。発酵過程で納豆独自の酵素や有用成分が生まれ、栄養の吸収率も高まります。
3. 納豆粉末
熱処理をせず、納豆をフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化。栄養価はまるごと、芽胞状の納豆菌を効率的に摂ることができます。
4. カプセルに充填
納豆粉末をカプセルにして摂りやすくしました。からだに負担のない植物性カプセルを使用しています。
納豆粉末にはメリットがいっぱい!
7つの良いことまとめ
微生物の繁殖によって、食品が腐敗する原因の一つが「水分」です。納豆をフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化して水分を完全になくすことで、納豆粉末は微生物が増殖せず、たんぱく質などの劣化を大きく軽減することができ、常温でも長期間保存することが可能になります。納豆を乾燥粉末で摂取するメリットを7つにまとめてみました。
- 消化吸収が良く、離乳食や介護食にも適している
- 栄養を余すところなく摂取できる
- 常温で長期保存ができる
- 必要な量だけすぐに使えて便利
- いろんな料理にかけるだけで簡単
- 納豆パックなどプラスチックゴミが減らせる
- 腸活に良い芽胞状の納豆菌が摂れる
「江北町産大豆×sonomono納豆菌」でつくった納豆粉末の栄養成分表
大豆と納豆菌だけで作られる納豆には添加物は一切入っていません。江北町産大豆とsonomono納豆菌でつくった納豆をフリーズドライで粉末化した納豆粉末には、良質なたんぱく質をはじめ、炭水化物や脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素と、第6の栄養素である食物繊維も含まれています。フリーズドライで粉末化することで、タンパク質の劣化を大きく軽減することができ、納豆の豊富な栄養を効率的に摂取することができます。
●(2021年09月27日 食品分析開発センターSUNATEC調べ)
検査項目 | 結果 |
エネルギー | 442 kcal/100g |
たんぱく質 | 41.2 g/100g |
脂質 | 22.2 g/100g |
炭水化物 | 26.5 g/100g |
ー糖質 | 12.4 g/100g |
ー食物繊維 | 14.1 g/100g |
食塩相当量 | 0.03 g/100g |
食物繊維:水溶性及び不溶性 | 15.6 g/100g |
ー食物繊維:水溶性 | 5.7 g/100g |
ー食物繊維:不溶性 | 9.8 g/100g |
栄養バランス満点
特に注目すべきは良質なたんぱく質が豊富に摂取できること。
そして第6の栄養素と言われる食物繊維も、水溶性と不溶性の両方が含まれており、非常に栄養バランスに優れた食品と言えます。
●ミネラル類 | |
カリウム | 1730 mg/100g |
カルシウム | 280 mg/100g |
マグネシウム | 254 mg/100g |
リン | 750 mg/100g |
鉄 | 6.5 mg/100g |
亜鉛 | 4.9 mg/100g |
銅 | 1.1 mg/100g |
マンガン | 3.2 mg/100g |
セレン | *検出せず |
*定量下限0.1 μg/g (ppm)
●ビタミン類 | |
ビタミンE(α-トコフェロール) | 5.2 mg/100g |
フィロキノン(ビタミンK1) | 36 μg/100g |
メナキノン-4(ビタミンK2) | 2 μg/100g |
メナキノン-7(ビタミンK2) | 1000 μg/100g |
ビタミンB1(チアミン) | 0.14 mg/100g |
ビタミンB2 | 0.56 mg/100g |
ビタミンB6 | 0.77 mg/100g |
ビタミンB12 | *検出せず |
葉酸 | 280 μg/100g |
パントテン酸 | 4.7 mg/100g |
ビオチン | 37 μg/100g |
*定量下限0.03 μg/100g
ビタミン、ミネラルも豊富に
たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝を促進するビタミンやミネラルは、ほぼ体内で合成されないため、食事で積極的に補いたい栄養成分です。
骨を形成するカルシウム、接着剤の役目をするビタミンK2、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐイソフラボン、これら骨粗しょう症予防三銃士は納豆に多く含まれていますが、血管へのカルシウムの沈着を防ぎ、動脈硬化予防にもなることが報告されています。
●アミノ酸18種 | |
アルギニン | 2980 mg/100g |
リジン | 2650 mg/100g |
ヒスチジン | 1180 mg/100g |
フェニルアラニン | 2330 mg/100g |
チロシン | 1620 mg/100g |
ロイシン | 3600 mg/100g |
イソロイシン | 1940 mg/100g |
メチオニン | 615 mg/100g |
バリン | 2120 mg/100g |
アラニン | 1980 mg/100g |
グリシン | 1890 mg/100g |
プロリン | 2280 mg/100g |
グルタミン酸 | 8520 mg/100g |
セリン | 2360 mg/100g |
スレオニン | 1790 mg/100g |
アスパラギン酸 | 5140 mg/100g |
トリプトファン | 570 mg/100g |
シスチン | 663 mg/100g |
●その他 | |
リノール酸 | 11 g/100g |
α-リノレン酸 | 1.3 g/100g |
大豆イソフラボンアグリコン | 120 mg/100g |
アミノ酸スコアは最高得点
良質なたんぱく質とは、体内で作り出すことのできない9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれたたんぱく質のことです。その評価を数字で表したものが”アミノ酸スコア”で、種類と量がバランスよくすべて含まれていれば100、必要量に達していないアミノ酸が1種類でもあれば、その量に応じてスコアは低くなります。
sonomonoの納豆粉末も、鶏肉や豚肉、マグロ、鶏卵、大豆と同じ最高得点(アミノ酸スコア100)の食品です。
納豆粉末に含まれる栄養成分の機能性一覧
五大栄養成分 | |||
成分項目 | 機能性 | 欠乏症 | 過剰症 |
タンパク質 | 皮膚、筋肉、臓器、毛髪などの人体の主な構成成分。生命維持活動や体調の調節機能に関わる酵素、ホルモン、抗体などもタンパク質から成る。タンパク質の構成成分はアミノ酸であり、主に20種類のアミノ酸が数十から数百個結合したものがタンパク質である。数個から数十個結合したものはペプチドと呼ばれる。この20種類のアミノ酸の内、必須アミノ酸と呼ばれる 9種類(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)は、人体内で合成することが出来ないので、日々、食事によって補充しなければならない。 | 筋肉量減少、体力低下、免疫機能の低下が起こる。小児では成長障害を引き起こす。筋肉量の低下は基礎代謝量の低下につながり、心身の不調や肥満の原因にもなる。また、皮膚や毛髪のハリ・ツヤの衰えとしても発現する。思考力や集中力の低下にも繋がると言われている。 | 腎臓機能障害、肝機能の低下、動物性タンパク質の摂り過ぎは、シュウ酸や尿酸を増加させ尿路結石や痛風の原因になるとも言われている。 |
脂質 | 細胞膜や膜組織など細胞の重要な構成成分であると共に、ホルモンなどの原料となる。また、体を動かすエネルギー源の一つでもある。体内では、脂溶性ビタミンや脂溶性成分などの吸収を促す重要な働きをする。適量の皮下脂肪は体温維持や内臓の保護に必要である。飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸に分けられる。リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、DHA、EPAなど、体内で合成できない必須脂肪酸は、日々、食事によって補充しなければならない。 | エネルギー不足、体力低下、脂溶性ビタミン不足などを引き起こす。 | 動脈硬化、脂質異常症(高脂血症など)、肥満傾向 など |
炭水化物 | 糖質と食物繊維の総称。 | ||
糖質 | 人体の主なエネルギー源。体内でグルコース(ブドウ糖)に分解され、エネルギー源となる。 | エネルギー不足、低血糖症(悪寒、ふるえ、動悸、めまい、意識障害など)、疲労感、集中力の低下、その他様々な体調不良。また、糖質が不足すると、筋肉を分解し必要なエネルギーを得る為、筋肉量の低下につながる。尚、人体の中で脳だけはグルコースが唯一のエネルギー源であり、24時間一定の速度で消費しているので、不足・欠乏は判断力や注意力の低下につながる。 | 糖尿病、血糖値異常症(高血糖、食後高血糖)、動脈硬化、非アルコール性脂肪肝、メタボリックシンドローム・肥満傾向、アルツハイマー病など |
水溶性食物繊維 | 水に溶けた、又は溶けやすい食物繊維。多糖類または増粘多糖類とも呼ばれる。食後血糖値上昇抑制効果、血中コレステロール低減効果、余分なミネラル類の排出効果などが報告されている。また、大腸で腸内細菌のエサとなり、整腸作用や短鎖脂肪酸生産を促進する。大腸内で生産された短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸など)は、病原菌・悪玉菌の増殖抑制、抹消細胞や結腸上皮細胞のエネルギー源、肝臓での脂質や糖代謝に利用される他、腸管運動の刺激、結腸でのカルシウムや鉄などのミネラル吸収促進、消化管ホルモンの分泌促進、好中球やT細胞を介しての全身の炎症抑制効果などの働きが確認されている。 | 腸内環境の悪化、便秘や異常発酵による腹部膨張(ガス溜り、悪臭化)。さらに長期化すると、腸内の炎症や潰瘍、大腸がんリスクの増大、糖尿病などの生活習慣病のリスク増大、免疫力の低下、うつなどの精神疾患の誘発などが危惧される状態になる。 | お腹が緩くなる(軟便や下痢を引き起こす)ことがある。また、大過剰に摂取した場合は、ミネラルだけでなくその他の栄養分の吸収を阻害する危険性もある。 |
不溶性食物繊維 | 水に溶けない食物繊維。水分を吸収し膨潤することで便の量を増やし、腸の通過時間を短縮させる。また、腸を刺激して蠕動運動を活発にする。これらの作用で宿便改善や健常な排便を行う。健常な排便は腸内の不要物や有害物質を体外へ排出させ、腸内をきれいに保つと共に大腸癌や腸内の炎症を防ぐ。腸内がきれいな状態が続くと、肌のハリや艶にも影響し、美容効果にも繋がる。水溶性食物繊維と同様に、余分なミネラルの排出効果、整腸効果(腸内細菌の活性化)等もある。 | ||
灰分 | 食品を燃焼させ、十分燃え尽くしたあとに残る灰の部分を示す。主成分は無機元素(ミネラル分、鉱物)で、食品中の無機質の総量を意味する。 | (各ミネラル類を参照のこと) | (各ミネラル類を参照のこと) |
ナトリウム | 細胞の内側と外側の体液のバランスをとったり、筋肉や神経の反応に大きくかかわっている。塩素と結合して食塩の形で食品に存在することが多い。食塩としての摂取量は成人10g/日以下が望ましい。血中に0.9%弱含まれ、カルシウムなど他のミネラルが血液中に溶けるのを助ける。 | 低ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が 135mEq/L 未満の状態。ナトリウム濃度が 120mEq/L 以下になると重症)。主な症状 : 吐き気、疲労感、頭痛、全身倦怠、筋けいれん、意識障害、昏睡 | 高ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が 145mEq/L 以上の状態。ナトリウム濃度が 160mEq/L 以上になると重症)。主な症状 : 口渇、水分多飲、頭痛、嘔吐、痙攣(けいれん)、倦怠感などで、重くなると意識障害に陥る場合もある。ナトリウム過剰は胃ガンの発生を高める可能性が疑われている。また人によっては高血圧の原因にもなり、それによって脳卒中、虚血性心疾患、腎臓病などを招く。 |
食塩相当量 | ナトリウム量を食塩(塩化ナトリウム)量に換算した数値。 |
ミネラル類 | |||
成分項目 | 機能性 | 欠乏症 | 過剰症 |
リン | カルシウムと結びついて骨や歯をつくるほか、遺伝子や核酸の成分、リン脂質を構成してる。生体内のさまざまな働きのエネルギー源になるATPもリンがなくてはつくることができない。腎臓や心臓の働きに関与し、神経インパルスの伝達、ビタミンB群のナイアシン吸収に必要である。 | クル病(保存料として加工品、清涼飲料水にポリリン酸の形で多く含まれ、不足は考えられない。) | 体内のカルシウム不足 |
鉄 | 赤血球のヘモグロビン中にあり酸素を運ぶ働きをする。普通、タンパク質と結合して働き、貯蔵される。鉄の吸収にはタンパク質とビタミンCが必要である。所要量は成人男性 10mg/日、成人女性 12mg/日。 | 鉄欠乏性貧血になり、運動能力や免疫力の低下、体温調節不全を引き起こす | 鉄沈着症 |
カルシウム | 骨格の形成、細胞機能の発現と維持に不可欠。細胞内や血液中のカルシウムは筋肉の収縮、情報伝達、細胞間の接着に重要な働きをする。又、ストレスなどの刺激に対する、神経の感受性を鎮めたり、ホルモン分泌を調節したりする働きもある。カルシウムの99%は骨に貯蔵され、残りは血液と細胞内にイオンの形で存在し、不足すると骨から溶け、体の各組織に送られる。 カルシウムは腸管からビタミンD の助けにより吸収される。ビタミンKは骨に作用しカルシウムの沈着を助ける。一方、リンはカルシウムの吸収を妨げる。 |
筋肉の痙攣、錯乱、抑うつ、忘れっぽくなる、唇や指や足のチクチク感、筋肉のこわばりと疼き など。 又、長期に渡ってカルシウムが不足すると、小児のくる病、骨量減少症、骨粗鬆症などを引き起こします。 | 泌尿器系結石、ミルクアルカリ症候群、他のミネラルの吸収抑制 など泌尿器系結石、ミルクアルカリ症候群、他のミネラルの吸収抑制 など |
カリウム | 生理的にはナトリウムとバランスを保って働いており、ナトリウムとのバランスが崩れると、心臓や消化器の機能低下、生殖機能の減退、発育不全などが起こる。又、神経や筋肉の働きを正常に保つのに欠かせない。細胞内の余分なナトリウムを排出し、ナトリウムと拮抗して血圧を下げる。所要量は成人で 2,000mg/日だが、日本人は食塩を摂り過ぎる傾向にあるので、できるだけ多めに摂ることを推奨されている。利尿作用があり、むくみ防止などの機能が期待されている。 | 筋力低下、筋肉痛、悪心、嘔吐、便秘、痙攣 など。 重度になると四肢麻痺、自律神経失調、筋肉痙攣、呼吸筋麻痺、不整脈、麻痺性腸閉塞 | 悪心、嘔吐、しびれ感、知覚過敏、脱力感 など。カリウム値が 7 〜 8 mEq/L を超えると突然心臓の機能に異常が出るなどの危険性が生じる。 |
マグネシウム | カルシウムとは逆に細胞内に多く、エネルギー生産、核酸やタンパク質の維持、体温調節、神経の興奮、筋肉の収縮、ホルモン分泌にかかわる。触媒として代謝を促進する。カリウム・ナトリウムの量を調節する酵素にマグネシウムが必要。マグネシウムが豊富だと細胞内のカリウム・ナトリウムのバランスが正常に保たれる。又、余分なカルシウムが細胞内に入るのを防ぐと考えられている。所要量は成人で 250 ~ 300 mg/日とカルシウムの半分だが、不足しがちと言われる。 マグネシウムとカルシウムの比率は 1:1 が望ましい。 |
筋肉の痙攣、ふるえなどを招き、抑うつ状態、不安感を訴える。心臓の異常、不整脈など | 血管の細胞内にカルシウムが増えると脳卒中や心筋梗塞の原因の一つといわれる |
銅 | 酸素を運ぶ赤血球中のヘモグロビンに鉄を渡す働きをする。体内の活性酸素を消去する酵素の一部として働き、過酸化脂質の生成を防ぐ。白血球中の銅の量が多い集団ほど心筋梗塞の発生率は低いという疫学的調査がある。 | 鉄欠乏性貧血 | 銅の容器・鍋での酸性の食品や飲料の長期保存により、嘔吐や下痢等の中毒を起こすことがある |
亜鉛 | 成長、生殖機能にかかわるミネラル。DNA、RNAなどの核酸や、タンパク質の合成に必要。又、多くの酵素の補酵素となって働く。 | 成長や第二次性徴の遅れを招く、生殖機能の低下、免疫機能の低下、味覚障害 | 銅欠乏、貧血、胃の不調 |
マンガン | 骨や肝臓の酵素作用を活性化するのに必要なミネラル。いくつかの酵素の構成成分で、マンガンを含まない酵素でも、活性化のために必要とされることも多い。脂質、炭水化物の代謝に重要。体内の不要な窒素を尿素にかえて排泄する作用にもかかわっている。 | 骨の発育不良、生殖能力の低下、糖質の代謝障害、脂質代謝異常、運動失調 、皮膚代謝の異常 | マンガンの慢性中毒は大部分が経気道吸収によるもので、強い精神障害やパーキンソン病に似た中枢神経系障害、マンガン肺炎が起こる |
セレン | 抗酸化酵素の一部となり、体内の過酸化脂質の分解にかかわる。ビタミンE(抗酸化物質)の働きを助ける。 | セレン欠乏症は、ヨウ素欠乏症と作用して、両方の欠乏症を併発している患者で甲状腺腫や甲状腺の機能低下(甲状腺機能低下症)を引き起こすことがある。又、成長の遅れや不妊を招くことが動物実験で報告されている | 吐き気、嘔吐、下痢、脱毛、爪の異常、発疹、疲労、神経の損傷など |
ビタミン類 | |||
成分項目 | 機能性 | 欠乏症 | 過剰症 |
チアミン(ビタミンB1) | 炭水化物からのエネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。アルカリ性で分解され、弱酸性では安定。 | 脚気(腱反射消失)、多発性神経炎、浮腫、心臓肥大、ウェルニッケ脳症 | ー |
リボフラビン(ビタミンB2) | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。光に不安定で種々の反応を引き起こす。アルカリ性でも不安定であり、アルカリ性で加熱すると分解する。酸や熱には比較的安定。 | 成長停止、口唇炎、口角炎、角膜炎、シビ・ガッチャキ症 | ー |
ビタミンB6 | たんぱく質からのエネルギーの生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。酸性でやや安定だが、中性からアルカリ性で不安定になる。光、特に紫外線で分解される。 | 皮膚炎、貧血、先端疼痛症、湿疹、免疫力低下 | 感覚神経障害、末梢感覚神経障害、骨の疼痛、筋肉の脆弱、精巣萎縮、精子数の減少 |
ビオチン(ビタミンB7) | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。腸内細菌により合成される。熱、光、酸には安定であるが、アルカリ性で不安定となる。 | 皮膚炎、血清・尿中ビオチン量減少 | 妊娠時は胎仔の吸収 (妊娠初期の胚死亡)、胎盤・卵巣の委縮 |
ビタミンB12 | 赤血球の形成を助ける栄養素。弱酸性では安定だが、アルカリ性、弱酸性、光により分解される。コバルトを含む赤いビタミン。 | 悪性貧血、神経疾患、倦怠感、疲労感、痛み | ー |
ビタミンE(α-トコフェロール | ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素。熱や酸では分解しない。酸敗油、鉛、鉄、アルカリ、紫外線で分解される。小腸上・中部で吸収される。 | 成人の運動機能低下、神経機能異常、位置感覚障害、溶結性貧血 | 骨粗鬆症 |
β-トコフェロール | |||
γ-トコフェロール | |||
δ-トコフェロール | |||
ビタミンK | 正常な血液凝固能を維持する栄養素。又、骨へのカルシウムの結合を助ける。空気と熱に安定だが、アルカリや紫外線に不安定。 | 血液凝固時間がのびる、新生児の出血性疾患(K欠乏性頭蓋内出血) | 溶血性貧血、高ビリルビン血症、核黄疸 |
フィロキノン(V. K1) | |||
メナキノン‐4(V. K2) | 主に植物(大豆)に含まれるK1 と、納豆菌によって作られるK2 がある。K2 にはメナキノン-14 までがある。K1, K2 共に体内では、メナキノン-4 に代謝され機能性を示す。 | ||
メナキノン‐7(V. K2) | |||
パントテン酸 | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。酸、熱、アルカリに不安定。B1 と共に糖代謝、B2 と共に脂質代謝に関与し、善玉コレステロールの増加作用が報告されている。 | 焼けるような足の痛み、めまい、成長停止、細菌に対する抗体生産能の低下、副腎障害 | ー |
葉酸 | 赤血球の形成を助ける栄養素。又、胎児の正常な発育に寄与する栄養素である。弱アルカリで熱に安定。光により分解され、弱酸性で熱、酸素、光により分解される。 | 巨赤芽球性貧血、出血傾向の病気に対する抵抗減少、妊娠中に欠乏が見られることがある、抗がん剤使用時に多い | 発熱、蕁麻疹、紅斑、かゆみ、呼吸障害 |
脂肪酸 | |||
成分項目 | 機能性 | 欠乏症 | 過剰症 |
リノール酸 | ω6系多価不飽和脂肪酸の一つで、ベニバナ油や大豆油などの植物油に多く含まれる。人体内では合成できない必須脂肪酸の一つで。人体内で代謝され、細胞膜内の脂質として膜機能を維持する働きをする。また、代謝調節に重要な働きをするプロスタグランジンやロイコトリエンなどの基となる。 | 成長抑制、皮膚炎、髪のパサつきや抜け毛、創傷の治癒の遅れ | アレルギーの悪化、善玉コレステロールの低下、大腸癌リスクの向上、心臓・脳血管系疾患の向上、その他炎症性疾患の向上、動脈硬化、脂質異常症(高脂血症など)、肥満傾向 など |
α‐リノレン酸 | ω3 系多価不飽和脂肪酸の一つで、えごま油、亜麻仁油、魚油等に多く含まれる。人体内では合成できない必須脂肪酸の一つである。人体内で代謝され、細胞膜内のリン脂質として膜機能を維持する働きをする。同様に、代謝により EPA, DHA を経て炎症を抑えるプロスタグランジンなどの基となる。 EPA, DHA は血流改善や血栓予防効果が報告されている。その他に、アレルギーの抑制、抗老化作用、高血圧抑制、皮膚のしわやたるみ予防、うつ症状の軽減効果などが報告されている。酸化されやすく、酸化により動脈硬化を始めとする種々の生活習慣病の引金物質となるため、抗酸化対策が重要である。 | エネルギー不足、体力低下、脂溶性ビタミン不足などを引き起こす | 動脈硬化、脂質異常症(高脂血症など)、肥満傾向 など |
その他 | |||
成分項目 | 機能性 | 欠乏症 | 過剰症 |
大豆イソフラボンアグリコン | 大豆(大豆胚芽)に多く含まれる化合物の総称で、女性ホルモン(エストロゲン)と化学構造が似ていることから、植物性エストロゲンとも呼ばれる。大豆イソフラボンには、骨粗しょう症、乳がんや前立腺がん等の予防効果、悪玉コレステロール低減効果、抗酸化作用が期待されている。また、女性ホルモン(エストロゲン)の不足を補い、女性機能の維持や更年期障害・婦人科系疾患の軽減などが期待されている。尚、大豆イソフラボンは、その多くが糖と結合した配糖体として存在しているが、体内では、腸内細菌の酵素の働きで糖の部分が分離し、腸管から吸収される。糖が結合していない状態のイソフラボンをアグリコンという。 | 特に報告されていない | 乳癌・卵巣癌の発症や再発のリスクを高める可能性が示唆されている |
ビフィズス菌や乳酸菌が増えました!