Research Summary研究概要
町民モニター205名の
”腸内細菌叢”の
変動調査による実証試験
佐賀県江北町の町民205名の腸内細菌叢を2020年11月9日〜2021年1月15日の2カ月にわたり調査し、江北町町民の腸内細菌叢の特徴および、「江北町有機研究会が栽培した大豆」と「sonomono納豆菌(納豆菌SONOMONO株)」でつくった納豆を原料とする納豆乾燥粉末(以下、納豆カプセル)摂取による健康効果を検証しました。性別年齢が均等になるようランダムに2グループに分け、一方のグループには納豆カプセルを毎日摂取していただきました。町民モニターの皆様には試験開始前、開始から約1ケ月後、約2カ月後の3回、便検体をご提出いただき、便の状態や体重測定、食事の内容、薬の服用など毎日記録していただくアンケートにもご協力いただきました。ご提出いただいた便検体より抽出した腸内細菌の遺伝子データを解析し、江北町町民の方々の腸内細菌叢の特徴と、納豆カプセルを摂取したことによる腸内細菌叢の変動を調査しました。
実証試験の内容
試験期間 | 2020年11月9日〜2021年1月15日(約2ヵ月間) |
被験者 | 参加数205名/江北町町民、20代〜80代の男女 |
研究目的 | 同地域に生活する町⺠が、納豆カプセルを定期的に摂取して 腸内細菌叢(腸内フローラ)がどのように変化するかを解析する |
グループ | 205名を性別年代でバランスよくランダムに2つのグループに振り分ける ・納豆カプセル非摂取群(A:101名) ・納豆カプセル摂取群(B:104名) |
実施内容 | 205名全員に以下に協力していただいた ・Bグループのみ納豆カプセルを毎日3粒摂取 ・採便3回(開始前/1ヵ月後/2ヵ月後) ・毎日つけるチェックシート記入(便の状態:形/色/回数/量/臭い、体重、体調、服用、食事) ・終了後の体感アンケート |
解析機関 | シンバイオシス・ソリューションズ(株) ・医療機関向けの腸内細菌叢の検査キット「SYMGRAM®」使用 ・最終的に、データが不十分な方や異常値がある方を除く195名で分析 |
● 実証試験のグループ別参加人数
男 性 |
グループ | 納豆カプセルの摂取 | 参加人数 | データ不十分 | 異常値 | 分析対象人数 | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | 非摂取 | 48名 | 2名 | 1名 | 45 名 | 50.3 歳 | |
B | 摂取 | 52名 | 5名 | – | 47名 | 51.1 歳 |
女 性 |
グループ | 納豆カプセルの摂取 | 参加人数 | データ不十分 | 異常値 | 分析対象人数 | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | 非摂取 | 53名 | 1名 | – | 52名 | 50.7 歳 | |
B | 摂取 | 52名 | 1名 | – | 51名 | 49.6 歳 |
● 実証試験のグループ別参加人数
小計 | 53 | 48 | 52 | 52 | 205 |
Aグループ | Bグループ | ||||
年代 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 小計 |
20代前半 | 2 | 1 | 2 | 5 | |
20代後半 | 4 | 3 | 3 | 5 | 15 |
30代前半 | 4 | 5 | 3 | 5 | 17 |
30代後半 | 4 | 7 | 6 | 5 | 22 |
40代前半 | 8 | 6 | 8 | 5 | 27 |
40代後半 | 5 | 4 | 4 | 6 | 19 |
50代前半 | 4 | 1 | 4 | 2 | 11 |
50代後半 | 5 | 3 | 5 | 2 | 15 |
60代前半 | 4 | 5 | 5 | 3 | 17 |
60代後半 | 4 | 4 | 3 | 9 | 20 |
70代前半 | 6 | 9 | 6 | 9 | 30 |
70代後半 | 3 | 2 | 5 | ||
80代以上 | 1 | 1 | 2 |
モニターに提供した
セット内容
医療機関向け腸内細菌叢の検査キット「SYMGRAM®」を使って計3回の採便に協力いただきました。
今回の試験には、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社の医療機関向け腸内細菌叢の検査キット「SYMGRAM®(シングラム)」を使用して、試験開始前、1ヵ月後、2ヵ月後の計3回採便に協力いただきました。SYMGRAMでは、日本最大級の日本人の腸内細菌叢データベースを用いて独自に開発された分析手法により、被検者の腸内細菌の構成から疾病リスクを分析・評価することができます。
便の状態・体調や食事の内容などを細かくチェックしていただきました。
便の色、形、回数、量、臭いについて、毎日の便の状態を細かくチェックしていただきました。また、毎日決まった時間の体重測定のほか、体調や薬の服用について、食事の内容など細かくチェックしていただきました。
sonomono納豆菌による納豆乾燥粉末(納豆カプセル)を定期的に摂取していただきました。
Bグループの方には、納豆カプセルを毎日3粒摂取していただきました。今回の実証試験の対象となる納豆カプセルは、化学農薬・化学肥料不使用(栽培時)の佐賀県江北町産大豆とsonomono納豆菌で作った納豆乾燥粉末を完全無添加でカプセルに充填したもの。納豆をフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化することで、納豆の栄養をまるごと、さらに、生きて腸まで届く〝芽胞状の納豆菌〟を効率的に摂ることができます。
”何も足さない、引かない”
完全無添加の納豆粉末カプセル
ができるまで
1. 江北町産大豆
江北町有機研究会が栽培した大豆フクユタカを100%使用。一粒ひと粒がふっくらしていて品質が良いのが特徴です。
2. sonomono納豆菌
茹でた大豆に、sonomono納豆菌を振りかけて納豆に。発酵過程で納豆独自の酵素や有用成分が生まれ、栄養の吸収率も高まります。
3. 納豆粉末
熱処理をせず、納豆をフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化。栄養価はまるごと、芽胞状の納豆菌を効率的に摂ることができます。
4. カプセルに充填
納豆粉末をカプセルにして摂りやすくしました。からだに負担のない植物性カプセルを使用しています。
実証試験が終了した後、モニターに
「SYMGRAM®」の分析結果を
お知らせしました。
今回の試験に参加したモニターの方々には、提出していただいた大便検体から抽出した腸内細菌の遺伝子データを用いて分析したSYMGRAM®のレポートの結果をお知らせしました。
被検者様の腸内細菌叢の構成から疾病リスクを推定し(疾病リスク分析)、リスクが高いと推定される疾病について、予防・改善のための推奨食品を提示
ビフィズス菌や乳酸菌が増えました!